【建設滋賀84】Q.建設工事に該当するかどうかは、どのような基準で判断すればよいですか?

A.明確な線引きができないところで、個々具体で判断することとなります。まず、建設業法では次のように定められています。

(建設業法第24条)
委託その他いかなる名義をもつてするかを問わず、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約は、建設工事の請負契約とみなして、この法律の規定を適用する。

これは、契約の名義が如何なるものであっても、工事(補修、改造又は解体を含む)の完成を目的とするものであれば、建設工事の請負契約とみなされるということを意味します。

たとえば、「点検」が建設工事に該当するかどうかについて考えてみますと、「点検」の業務内容に既設工作物の補修等が含まれていれば該当しますし、単なる計器等による確認作業のみであれば該当しません。

では、もう少し踏み込んで、「蛍光灯の取り換え」はどうでしょうか。蛍光灯の取り替えは定着物を対象とする修繕には違いないのですが、特別な知識や経験を必要とせず一般的に誰でもできる行為だと考えられますので、これは工事ではなく役務と取り扱うべきところです。この場合は建設工事に該当しないことになります。

以上のことをまとめると、特別な知識や経験を必要とするかしないか、分かりやすく言い換えれば、一般的に自分でもできうる行為を他の者にやってもらう場合が役務であり、一般的には自分でできないため他の者にやってもらう場合が工事であると考えられます。

※)なお、「点検」の場合であっても建設工事該当する場合、その工事請負契約額が軽微な範囲を超えれば建設業の許可が必要です。また、どれほど少額修繕であっても、建設業者は適正な資格を有する主任技術者等を配置して上で、その修繕にあたらなければなりません。

 

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2017年03月04日